歯根端切除
根の先に膿の袋が出来てしまい、根管治療では対応できない場合には「歯を保存」するために、外科的に摘出して掻爬します。手術と聞くと強い感じですが、今はレーザーを併用することで病巣部分の掻爬はもとより、術中の骨整形も外力を加えずに行えますので、術後の腫れと痛みはほとんどありません。
根の先に膿の袋が出来てしまった状態。
根管治療だけでは治せません。
症例
症例1)
歯の神経が自然に腐敗して根の先に膿が溜まった例です
この場合には、まず根管内の腐敗物を除去・殺菌・清掃・根管充填を行います。それから歯茎を開けて病巣部分の摘出・掻爬という術式となります。術後一週間で抜糸して終了です。
歯茎を開けて病巣部分を露出
掻爬していきます。綺麗に摘出掻爬できました。
歯茎には弧状の傷跡がしばらく残りますが問題ありません。
10日後
3ヶ月後
6ヶ月後
黒い部分が経時的に消失して治癒が進行しています。
症例2)
上前歯の変色と噛んでひびく ということが気になり来院した方です。
レントゲン検査により根管充填材の溢出と根管治療の不具合により不快症状の出現があることから、根管治療後に根尖掻爬と溢出物の除去を行いました。手術に際しては、術後に歯肉ラインが下がり審美障害を起こすことを防ぐために極力切開部分を限定に行えるように工夫をした症例です。
術前
根管内の詰め物に原因があるようです
切開部分を限定します
限定した弧状切開
レーザーで歯根先端をカット
病巣部分を掻爬
レーザーによる歯根端のカット
根尖部に特殊セメントを充填
手術翌日の状態. 痛み・腫れともに無し
手術3ヶ月後
セラミックスクラウンで審美性回復。プラン通り歯肉ラインは保持されました。
レントゲン写真を活用した切除部位の設定方法
事前にレントゲン上で膿の袋の大きさを測定して手術に取り組む方法です。
症例3)
歯根端切除術ではないが根尖部に膿の袋が出来てしまった症例。これは歯根破折線からの感染由来で骨の欠損を生じて、いたので、「歯を保存」すべく病巣部分の掻爬と骨の再生のために「骨補填材」を填入した症例です。
根尖相当部ではなく, 少し上に病巣があるために「歯根破折」が疑われた. レントゲン写真で確認
大きく縦に骨が吸収されていた
掻爬を徹底した上で補填材を充填・成形
ここまでも処置を行って「歯の極力保存」に努めています。
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