やはり関与していた! ―炎症性腸疾患と歯周炎―
投稿日:2023年01月25日
「炎症性腸疾患」は先進諸国に多い病気で日本では1990年以降急激に患者が増え続け、潰瘍性大腸炎は20万人 (米国に次いで世界第2位に多い)、クローン病は7万人を超えているそうです。下痢、血便、腹痛、発熱、体重減少が出現して受診される方が多いのですが、原因として遺伝や環境、腸内細菌の異常などの様々な因子で「体内で免疫異常」で発症することが分かってきています。
この「免疫異常」ですが以前から腸内細菌叢と免疫、さらには口腔内細菌叢と腸内細菌叢とのバランスの崩れがクローズアップされていたのですが、今回ご紹介する研究は歯周炎と炎症性腸疾患との関連を大規模な研究を行ったものです。マルメ大学の研究チームはヨーロッパにおける多数の炎症性腸疾患患者の口腔内を調べた結果、 健康な人より残存歯数が少なく歯周疾患に罹患していて、さらに疾患がより悪化していることを突きとめました。(炎症性腸炎およびクローン病患者の歯周炎有病率— 、Journal of Clinical Periodontologyの2022年12月号より)
みなさんご存知のように歯周病が全身の健康を阻害することが言われて続けていますが、これは歯周疾患関与菌とその産生物質が血流を介して「脳梗塞」「心筋梗塞」「糖尿病」「誤嚥性肺炎」「認知症」「低体重児出産」を引き起こすことが認められていました。しかし、血流を介して生ずるという理由だけでは説明できない部分があったのも事実です。
いずれにしても、身体で「細菌と共存している」部分は口腔と大腸です。しかもつながっている消化器ということを考えると、口腔内の細菌状態が大腸の細菌に影響を及ぼすことは想像に難くありませんね。
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